一つのプロジェクトに対して複数のSEが投入されるということはよくありますが、協力して一つの目標に向かうことでより良い成果物への帰着を目指すことが多いでしょう。しかし、ブラック企業では必ずしもその考え方が通用していない場合もあります。
一つのプロジェクトに数名のSEを投入するという点では共通している面はありますが、仕事のあり方には大差が生じていることもあるのです。SE同士で競わせることによって、より良いシステムを考案させようとすることがあります。このような経営方針を取ることによって、切磋琢磨をして新しいシステムを生み出せる可能性が高まるのです。しかし、それがプレッシャーになってしまうのも事実であり、ブラック企業だという話につながってしまっていることがあります。
期日を決めてコンペティションを行い、上司がその判定を行って優秀なものを採用して開発を進めていくというスタイルはときどきブラック企業で用いられています。この方針を持っている企業に勤めていると、SEは常に最良を求めて仕事を行わなければならなくなり、仕事も基本的には自分一人で行うことになるでしょう。自宅勤務を許すということもあまりなく、職場に集めることによって仕事に向かう強制力を高めている点もブラックと呼ばれてしまう原因となっています。同じ職場にいるSEはライバルとして認識しなければならないものの、自分の力で仕事を成し遂げたい人にとってはいい現場ともいえるのです。