仕事や勉強に対する寛容な環境

IT企業の中でブラック企業と呼ばれるものは、多かれ少なかれ存在し続けています。厳しい労働環境が生じてしまっている大きな原因は業界内での競争が激しく、成功を遂げれば大飛躍が期待できる状況ができているからです。

企業としては新規性のある仕事を世の中に打ち出して注目され、大きな利益を生み出したいという意識が強く、それを実現しようとすると上層部は厳しさを増さざるを得ないでしょう。それが労働環境の劣悪さを生み出していますが、考え方によってはSEにとって優れた環境になっている場合もあります。秀でたSEになるためのトレーニングを積む場所として活用できるのはブラック企業のメリットです。SEに求められているのは開発現場では新規性のあるシステムの立案であり、それが企業としての成功の大元になるのは明白でしょう。
だからこそ上層部も何かと文句を付けて、より良いものを選び出そうと必死になっています。通常の企業であれば開発に乗るようなものも棄却されることになり、より優れているシステムを考え出さなければならないのです。一方、仕事や勉強に対して寛容な環境が整っているという見方もできるでしょう。成果を上げるために仕事や勉強に時間を費やすのは、追い立てられはしても禁止されることはあまりありません。居残って設備を使いながら勉強をしていても許容されることが多いのです。時間を無駄にせずSEとして十分な力を付けたいというときには、ブラック企業も悪くないでしょう。